バンダイナムコ スタジオについて
バンダイナムコ スタジオは、世界のエンターテイメント業界をリードするバンダイナムコ グループ最大の開発スタジオです。同スタジオは、ビデオゲームを中心としたネットワーク コンテンツの開発を担当しており、『パックマン』『鉄拳』『ソウルキャリバー』シリーズなど、メジャー タイトルを数多く生み出しています。
高速化の旅
『鉄拳』や『機動戦士ガンダム バーサス』シリーズなど複数のヒット作を生み出すバンダイナムコ スタジオには、常に時代の先端を走ることが求められていますが、それには開発サイクルの高速化が不可欠です。
また、老舗ブランドであるが故に品質に妥協が許されない立場にありました。これらの問題を解決するために同社が選んだのは、戦略はイテレーション サイクルを高速化することでした。それが最終的にテスト時間を増やし、開発者のストレスを減らして、創造的思考やイノベーティブな作業をもたらすと考えたからです。
「Incredibuild は 24 時間稼働しています。日中は開発者のビルド、夜間は自動マシンでビルドが常に走っており、無いと困るインフラになっています」
”Incredibuild の答え
10 年ほど前に初めて Incredibuild を導入したのはスタジオ内の小さなチームでした。その後口コミでスタジオの開発者の間で評判が広がり、今では 400 名以上の開発者が日々の業務に Incredibuild を活用して、ビルドやコンパイルの開発時間をおよそ 66% 短縮しています。
「以前はビルドが長くならないように、コンパイル対象が多くならないように気をつけながらコードを書いていました。Incredibuild を使い出してからそんなストレスはなくなりました。重いビルドに悩まされることもありません」
”このように Incredibuild はゲームの品質面で期待に応えました。
「ビルド時間の短縮は単なる時間の節約に留まらず、ゲームの質や楽しんでもらうための工夫を考えるきっかけを与えてくれます」
”しかし「創造的な役割」はそれだけに留まらず、協力と議論を通じた「創造によるイノベーション」の土台ができあがったことで、IT 部門や開発チームの創造性が促され、企業文化の大転換にもつながりました。
「世の中にはたくさんの技術があり、常に新しい技術が開発されているため、どれを取捨選択すべきか非常に悩みます。[…] IT サービス企画部と開発者の知識を融合して、より良い開発環境を作り、より良いサービスを提供するという社風ができあがっています」
”エンタープライズ プランの導入
一連の成果を受けてバンダイナムコ スタジオは Incredibuild エンタープライズ プランの導入を決めました。
現在、開発の現場では 120 台のヘルパーに加えて開発者のプライベート マシン 300 台を使ってリモートでタスクを実行できる環境が整っています。また、64 コアなどのハイスペックな PC 10 台に加えて、小型の PC 約 70 台にヘルパーをインストールすることで、開発者がストレスなくビルドやコンパイルを行える環境を構築しました (開発者のマシンに空きコアがない場合でも、コアを提供してビルドをサポート可能)。またヘルパー ファームのポテンシャルを最大限に引き出すためにエンタープライズ プランのマルチ ヘルパー機能とマルチ ビルド機能を実装し、高速化を後押ししています。
エンタープライズ プランのダッシュボードは、IT サービス企画部での開発インフラの分析、最適化、監視に役立っており、そこに表示されるデータには、節約できた時間やヘルパーの稼働率が数値化され、Incredibuild の ROI をリアルタイムで把握することができます。
「Incredibuild エンタープライズ プランを意思決定に使っています。小型の PC をたくさん買った方がいいのか、高性能な PC を買った方がいいのか悩むときは、Incredibuild のダッシュボードで、マシンの稼働率や 1 週間にビルドに参加している割合、ビルドのスピードなどを参考にしています」
”導入の副産物
Incredibuild によって Unreal Engine のシェーダーのコンパイル時間が劇的に短縮しました。
- ビルド時間
- 50 分Without Incredibuild
- 18 分With Incredibuild